ワッキー先生の小論文ナビ

ワッキー先生による「小論文ナビ」が開設されました。小論文作成のコツやノウハウが満載。小論文作成時の手助けになれればと思っております。知ってトクする情報をアップしていますのでどうかじっくりお読みください。


  
i 第1回  小論文は夢をかなえるカギなのです
小論文なら名英
 春、新たな「志」を抱く時ですね。みなさんはどのような未来を心に思い、どのような目的や目標を決められましたか?昔、ある本に「夢は実現したものとイメージしなさいマーフィーの法則)」とあったので、マジメに実践してたときがあります。お金持ちになった、私はお金持ちだ、実際にお金持ちになったときのことを思い浮かべて寝る…。いつしかしなくなりましたが(笑)。
でも、気付いたら、あのとき願っていたことが今、現実になっている気がします。お金持ちではないけれど、本を出版したり、大学の教壇に立っていたり。夢をかなったものとイメージして努力の継続をしていけば、必ず実現するのかな…と。
小論文は「大学に入るため、会社に入るため」の勉強だけでなく、この「夢」を実現させるために必要な勉強です。強い志(=夢)をもった人の小論文は、読む人の心を動かします。
また、夢をもった人を大学も会社も待っています。いまこそ青雲の志を抱くときです。

今月のワンポイントアドバイス 「たりたり文」

小論文を書き始めたばかりのみなさんがよく間違えるものに「たりたり文」があります。「たりたり文」とは、並列の「たり」を使った文。「買い物をしたり、映画を見たりする」というように、ふたつの動作を並べるときに使いますね。ところが、ひとつのことだけで「たり」を使ってしまう人が多いんです。「私はコンビニで水を買ったりした。」これは×。ついでに言うと「コンビニ」も小論文では×です。省略せずに「コンビニエンスストア」と書きましょう。


i第2回 「ひと」に会おう!「ひと」と話そう!
小論文なら名英

 先回、「春は新たな『志』を抱く時」というお話をしましたね。みなさん「志」は決まりましたか?いよいよその「志」を実現するために大学、企業を研究する時期です。
普通、大学パンフレットや企業のホームページを見たり、説明会へいったりしますね。でも、私はやっぱり「ひと」に聞くことをオススメします。
「ひと」に会い、お話しすると、文字情報からは得られない、そう、その大学や会社の持つ「空気」のようなものが感じ取られるんですよ。
希望大学に在学中の先輩や、会社にいるOB・OGを探してみましょう。高校の先生や大学の就職課にお願いすれば紹介してもらえるかも(というより「ぜひ紹介してくださ~い!」と嘆願すべき!)。
そしてお話しできることになったら、事前に何を話すかを考えておくことが大事。そもそも人に会うときには「相手の貴重な時間を頂いている」という意識を持つことが重要です。特に社会人の場合、相手の方はあなたに会う時間を別の仕事に使ったらいくばくかの利益をあげることができるのです。聞きたいことは紙に書いておき、無駄なくきっちり質問することが必要ですね(これって、小論文を書くコツにも似てませんか?)。
そして質問の前にまずは「自己紹介」。志望動機や学生時代に熱中したこと、進学後、入社後の「志」が述べられるようにしておきましょう。
どうですみなさん?もう準備はバッチリですか?


今月のワンポイントアドバイス 「話し言葉」

小論文では「話し言葉(口語表現ともいいます)」はNG!これ、よく聞きますよね。でもどれが「話し言葉」なのか、意外とわかってない人が多いんですよ。「話し言葉」と気づかない、そんな間違いがとても多く見られるのが、接続詞。ついつい「○○は□□である。なので、~~」と書いてしまう人はいませんか?「あと、」や「でも、」も、幼い印象を与えます。それぞれ「そのため」「さらに」「しかし」などを使いましょう。それから多いのが「自分がやらなくてはいけないことは~」という「やる」の表現。これも話し言葉です。「しなくてはいけないこと」が正しいですね。「~みたいに」「すごく」も、まだまだよく見かけます。ご注意を!

 

i第3回 「自由な時間をどう使いますか?」
小論文なら名英

 テレビのニュース番組で。企業説明会に参加した学生が、希望する企業の担当者に「何か質問は?」と問われたのに、何も質問しない…という情けない場面を見てしまいました。それじゃあ就職できないよ喝!
  推薦入試、企業面接、その最後には必ず「何か質問はないですか」と問われます。目の前にいる学生がどれだけ本気で「入りたい」と考えているかを図る指標になるからです。質問できなかった学生は何をしてきたのでしょう。パンフレットやHPを読み、大事な点、共感する点などを書き出し、まとめてこなかったのでしょうか。大学の研究環境のこと、企業の仕事内容や開発環境のことなど、具体的に質問をしてみましょう。積極的に「逆質問」することで、面接官のハートを射貫くかも。
受験生にも就活生にも、ひとつ提案です。「夏休みの日記」を書いてみませんか。新聞を読んで興味のある記事を見つけたら、論理的な意見を書いてみましょう。毎日でも、2日おきでも。継続することで知識・表現力ともに成長するはずです。自由な時間をコントロールすることは誰にとっても大事な力。「計画性」「計画実行能力」ですね。


今月のワンポイントアドバイス 「も」

小論文の添削をしていて時々気になる言葉に「も」があります。こんな文章を見かけました。「日本の企業にはまだまだ男女差別も多くあるが(中略)こうしたことがなくならないと少子化問題も解決できない」。たぶん、書いた人はなにげなく「も」でつないだのでしょう。もしくは、やや柔らかな表現を意識したのかもしれませんね。でも、「も」は本来「並列の助詞」です。「○○や△△もある」のように、明確に二つ以上の内容が並んでいれば正解ですが、一つだけでは間違い。上の文章の二つの「も」を、それぞれ「が」と「は」に変えてみましょう。とてもきっぱりとした言い方になりますね。どうもみなさん、はっきり、きっぱりとした表現を恐れ、やさしく柔らかく曖昧に書きたがる傾向があるようです。でも、本来「論じる」とは、自分の意見を明確に、つまりはっきりと述べること。勇気を出して「言いきるクセ」をつけましょう!

 

i第4回 「夏を制する者、○○を制す」
小論文なら名英

「夏を制する者、受験を制す」。塾・予備校の黄金句です。なぜなら、「夏期講習」に来てほしいから(笑)。でもね、そんな商業的発想だけではないものがこの言葉にはあると思うんです。私も昔、夏期講習を受けましたし、逆に教えました。両方の経験があって思うことは「伸びる」季節だなぁ、ということ。現在の自分を分析し、弱いところを強くするために何が必要かを明確にして、夏の時間を有効に使いましょう。
就活生の中には、まだ内定を得られない人も多くいるでしょう。心は穏やかではないですよね。でも、今、しているこの苦労こそ、高いところから見れば自分の栄養分になっていることを忘れないでください。なぜ「内定」が得られないのか。自己分析をし、悪かったところを反省しましょう。反省は成功の元。悪いところがあれば、直せばよいのです。前向きに、前向きに。夏を制する者はすべてを制します。

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今月のワンポイントアドバイス 「言葉をちょっと工夫してみよう」

ほんの少しの言葉の工夫で、小論文をもっとうまく、カッコよく見せる方法があります。たとえば、「私がそう考えるようになったきっかけは…」を「私がそう考えるようになった契機は…」にしてみましょう。あるいは、「この事件から思い浮かぶことは…」を「この事件から想起されることは…」にしてみましょう。「この国際会議で決まったことは…」を「この国際会議で締結されたことは…」にしてみましょう。文章がぐっと引き締まり、読みやすくなりますし、あなたの日本語の能力も評価されることでしょう。なぜならこれは「語彙(ごい)」が豊富である、ということだからです。では、このような「語彙」はどうしたら手に入れられるのか?やはり「本や新聞をたくさん読むこと」以外にはなかなかないんですよねえ…。ぜひ「カッコいい言葉」を探し出すつもりで、たくさんの文章を読んでみてください。そして、見つけたらメモを取り、どんどん使ってみてください。地道な努力ではありますが、こんな積み重ねが小論文のレベルを上げていくんですよ♪

 

i第5回 「必勝祈願・ダルマの秘密」
小論文なら名英

夏が終わると、いよいよ受験も本番を迎えます。特に、小論文を必要とすることの多い推薦入試の勉強は、9月から10月が最後の追い込みですよね。みなさん、頑張ってくださいネ!
さて、受験といえば神社にお参り、合格祈願、必勝祈願。この合格祈願、必勝祈願におなじみなのが「ダルマさま」。選挙で当選した政治家が支持者の前で片目を描き入れる映像もおなじみです。ダルマのモデルは禅宗開祖の達磨大師という方なのですが、この達磨大師の伝説に「達磨安心」というものがあります。
達磨大師が坐禅をしている時、慧可という弟子が心の不安を訴え「安心させてください」と願います。すると大師は「その(不安な)心をここへ持ってきなさい」と答えます。慧可は「その心を探し求めましたが、見つけることはできません」と返します。これを聞いた大師は「お前のために安心させてやったぞ」と言ったそうです。わかりますか?自分が抱えていると考えていた「不安な心」は、実はどこにもないものなのだと、慧可は大師に教えられたのです。これって小論文の勉強にも似てると思うんですよね。慧可が他者(達磨)によって自分の心を認識したように、「思考」も対人によってのみ発展していくものなんです。本番を迎え、みなさんが「開眼」することを、心よりお祈りしています!


今月のワンポイントアドバイス 「もう一度基本をチェックしよう」

本番直前の時期、もう一度基本中の基本をおさらいしてみましょう!
①原稿用紙の使い方をもう一度チェック!句読点( 、や 。 )を行頭に置いていませんか?逆に、カギカッコの始まり( 「 )を行末に置いていませんか?句読点が行頭に来てしまったら、前の行の終わりのマスに、文字と一緒に入れましょう。カギカッコの始まり( 「 )がどうしても行末に来てしまったら、その前の文に読点( 、 )をつけ、カギカッコの始まり( 「 )は次の行の頭に送るようにするとよいでしょう。 
②数字の書き方をもう一度チェック!横書き原稿用紙の時は算用数字(1、2、3)、縦書きの原稿用紙の時は漢数字(一、二、三)を使います。
③文末は必ず統一!小論文の文末は、必ず「~だ」「~である」という形で統一します。途中で「~です」「~ます」と混同するのは厳禁です。
④「そのような」か「その様な」か、「こういったこと」か「こういった事」か、どちらで書いたらいいのか迷ったことはありませんか?実はどちらも正解なんです。ただ現在、学校の国語の教科書は読みやすさから「そのような」「こういったこと」のように、ひらがな表記が多くなっています。みなさんも教科書に準じて、ひらがな表記でよいでしょう。


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